< Back

ビリーブ ・デザイン

明日少女隊は、多くのデザイン物も制作し、ビリーブ・キャンペーンを支えました。

ロゴ、ウェブデザインブックレットデザインのアートディレクター、バッジ、横断幕、ワークショップのロゴなど。
 

キャンペーンのターゲット層

今回、一番メッセージを届けたかったターゲット層は、犯罪白書の統計を見て、性暴力被害が多く、かつ性暴力に関する情報が十分に届いていない、若年女性でした。また、今回の刑法改正では、これまで、強姦罪では男性の被害が認められてこなかったところを、男性も強姦被害が認められるように訴えるキャンペーンでもありました。そのため、サブターゲット層として、男性も意識しました。

  • ターゲット層:性暴力被害が多く、かつ性暴力に関する情報が十分に届いていない層=若年女性

  • サブターゲット層:男性:男性も親しみやすい色・デザイン

明日少女隊とちゃぶ台返し女子アクションが主にターゲット層に聞き取り調査をしながら、デザイン作業を進めました。メインターゲットの若年女性はもちろん、サブターゲットの男性も親しみやすい色やデザインにすることで、当事者、支援者でつくるムーブメントの輪を大きく広げることを目指しました。

テーマカラーの設定

多くの社会運動では、テーマカラーを運動を行う人たちの好みの色、もしくは、海外で成功した社会運動が使用した色、などを選びがちです。

しかし、色に対するイメージは、国民性や時代、世代などを強く反映するもので、テーマカラーの設定には、ターゲット層への聞き取りが欠かせないと感じました。

私たちは、テーマカラーの設定に当たって、詳しい聞き取り調査を行いました。日本の性暴力被害を受けた方々からは「赤は暴力を思い起こしやすい」「黒は気持ちが暗くなる」という意見が多いことがわかりました。20代前半の女性たちにも好む色に関する聞き取り調査を行い、候補に上がった色の中から、さらに性別を意識させない色を考慮した結果、ビリーブ・キャンペーンにはターコイズブルーを選びました。

キャンペーンが終わって

ビリーブキャンペーンは、明日少女隊、しあわせなみだ、性暴力と刑法を考える当事者の会、ちゃぶ台返し女子アクションの4団体で立ち上げたキャンペーンです。明日少女隊以外の団体は、ロビーイングやワークショップ、イベントなどで活躍しました。
刑法性犯罪の改正後、キャンペーン内での振り返りをして、ロビーイングや、同意ワークショップのチームから、以下のようなフィードバックをいただきました。

・性暴力の社会運動は、重たいテーマを扱うことから、なかなか若い世代にアプローチするのが難しいが、今回は、多くの大学生や若い社会人にリーチアウトできた。
・若い人が多く参加したキャンペーンになれたのは、アートやデザインの力が大きかったと感じた。
・ロビーイングや院内集会では、若い議員からのアートへの反応がとてもよかった。
・性暴力という暗いテーマにもかかわらず、アートやデザインのおかげで明るく活動できた。
・デザインが、ジェンダーを意識させないものになっていたため、大学生男子なども積極的に関わってくれた。